今話題の分身ロボットのOriHimeを開発された、吉藤健太朗(よしふじけんたろう)さんの魅力に迫りました。
吉藤健太朗さんは、分身ロボットOriHimeをもっと世間に知って欲しいということで「吉藤オリィ」という名前で活動されています。
最近ではテレビや新聞などにもよく紹介されていて、3月6日放送の「あいつ今何してる?」や3月5日放送の「羽鳥慎一モーニングショー」にも出演されていました。
分身ロボットのOriHimeの発明に感動してしまい、メディアに数多く出演されている吉藤オリィさんの経歴や魅力を調べてみました。
趣味が折り紙で、いつも着ている黒い白衣にもこだわりがあるそうです!
吉藤オリィ(健太朗)さんの経歴は?
画像引用元:ツイッター
吉藤健太朗(よしふじけんたろう)
- 1987年奈良県生まれ
- 高校:奈良県立王寺工業高等学校
- 大学:早稲田大学創造理工学部
吉藤オリィの小学時代は折り紙に夢中
吉藤オリィさんは小学校5年生〜中学校にかけて3年半不登校の時期がありました。
最初は自身の入院と自宅療養で学校を休まなくてはいけなかったそうです。その間に学校に自分の居場所がなくなってしまったかのように感じてしまい、今度はストレスでほとんど学校に行けなくなってしまいました。
学校に行けない日々は3歳の頃から始めていた得意の折り紙を折ったり、漫画家を夢見て漫画を書いていた時期もあったそうです。
この時のずっと折っていた折り紙は、吉藤オリィさんの創作の原点にもなるそうで、なんと、19歳のときに奈良文化折紙会を設立しました。
吉藤オリィさんの折り紙は、机の上で折るのではなく空中で形を折っていく“創作折り紙”なのです。
こちらが、有名な「吉藤ローズ」。空中で作れるなんて、凄すぎます!
1、オリィさんに教えてもらいながら作った吉藤ローズ(オリィさんアシストつきなのでめちゃキレイ)
2、家帰って、改めて作った吉藤ローズ(2回くらいやり直してやっと出来た)
3、4、オリィさんがあっという間に創り上げたヤバい奴らこれでわかったことは、オリィさんは天才。 pic.twitter.com/V5FEsL9gVw
— ピグモン (@you7_geneus) 2018年9月19日
吉藤オリィの中学時代はロボットに夢中
”折り紙だけは誰にも負けないぞ”という、それを見た母親がですね、何もせずぼーっと天井を見ながら寝てる日が続いた私に、「折り紙ができるんだったら、ロボットを作れるだろう」と言いだしまして。
引用元:TOKYO FM ドリームハート
折り紙を折っている吉藤オリィさんの様子を見たお母様が、折り紙が折れるならロボットも作れるだろうと虫型ロボット競技大会に誘ってくれたそうです。
お母様の存在ってすごいですね。
吉藤オリィさんもNHKで放映されている「高専ロボコン」は好きで見ていたので面白そうだと思い行ってみたら、なんと偶然にもその大会で優勝できちゃったそうです。
凄すぎます。
そして次の年の中学2年生の時に全国大会に出場し「虫型ロボット競技大会チャンピオンフェスタ」全国大会で準優勝しました。
この時に出会ったのが奈良県立王寺工業高等学校の物づくりの巨匠「久保田憲司先生」でした。吉藤オリィさんは、この先生に弟子入りしたいと強く思い、高校に入るために猛勉強を始めたそうです。
ご両親や親友、先生たちの懸命なサポートにより、中学2年生の時には学校に復帰することもできました。
吉藤オリィの高校時代は車椅子の開発
工業高校に入学すると、久保田先生の教えのもと福祉機器に興味があったことから、新しい電動車椅子の研究プロジェクトに入れてもらったそうです。この時期は朝6時から遅いときは帰ると23時になっていたこともあったくらい研究開発に没頭されていたそうです。
その結果、数々の賞を受賞!
- 2004年「JSEC」(高校生を対象とした科学技術自由研究のコンテスト)で文部科学大臣賞を受賞。
- 2005年「ISEF(インテル国際学生科学技術フェア)」(世界最大級の科学技術のオリンピック大会)で日本代表として出場し、「Grand Award 3rd」を受賞。
この優勝をきっかけに地元では有名になり、同時に多くの相談が寄せられるようになりました。
車椅子の開発が世間に知られたことで、お年寄りから普段困っていることを相談されるようになりました。それで分かったのは、身体的な悩みよりも、人に会えないことによる寂しさからくるストレスを解決しなければならないということでした。
引用元:WASEDA WEEKLY
吉藤オリィさんも、自身の入院や療養経験をした不登校時代を経験しているので、この頃から「孤独の解消」ができるロボット作りを目指したそうです。
吉藤オリィの大学時代に分身ロボットを開発
吉藤オリィさんは、高校卒業後は高等専門学校に編入し人工知能を学び、人とロボットではなく人と人をつなぐロボット作りを目指すようになり、途中から早稲田大学創造理工学部へ進学しました。
大学では、ロボットの動作を学ぶためにパントマイムサークルに入っただけでなく、吉藤オリィさん自身が苦手としていたコミュニケーションを克服するために、様々なサークルに入り、人と関わるように努力されたそうです。
ヒッチハイクをしたり、お父様の仕事場の野外活動センターでバイトさせてもらい子どもたちと触れ合ったりと様々な活動もされ、コミュニケーション力を身につけていきました。
この行動力は本当にすごいです。尊敬しますね。
一方、大学では自分のやりたい研究所がなかったので、2009年に吉藤オリィさんは「オリィ研究所」を自ら作り、”分身ロボット”の研究を始めました。
オリィ研究所の“オリィ”とは、得意の折り紙から付けられたあだ名だそうです。可愛い名前ですね!
研究所といっても、自室の6畳に、バイトで得たお金や、父親からの借金で必要な機器を買い揃えて並べただけですが、ここを根城に、「家族や友人とつながれるコミュニケーション・デバイスとしてのロボット」づくりに、ひたすら励みました。
引用元:介護求人ナビ
ものづくりに対しての情熱が本当にすごいです。
だれにも言わずに2年のも間ロボットの開発を続け、2011年にOriHimeを発表しました。
発表後は、大学にも認められ2011年の国際ロボット展に早稲田発のロボットとして出品しました。
画像引用元:早稲田大学
これをきっかけに、一緒に研究をする仲間や大学との連携により実際に病院などで試験利用をしてもらえるようになったそうです。
そして、仲間とともにロボットを多くの人に使ってもらえるようにと2012年に株式会社オリィ研究所を設立しました。
吉藤オリィさんのものづくりに対しての経歴がすごすぎて、びっくりしてしまいました。
吉藤オリィさんの現在は?
現在、オリィ研究所で発明された分身ロボットはこちらです。
- OriHime(その場にいるコミュニケーションを可能とした分身ロボット)
- OriHime eye(眼や指先しか動かせない重度肢体不自由患者のための意思伝達装置)
- OriHime-D(遠隔操作で身体労働を伴う業務ができる全長約120cmの分身ロボット)
他にも、取り組んでいることは、
- OriHimeこどもプログラミング
プログラミングを通して子供が「誰かの役に立つ」という疑似体験をすることで、テクノロジーやプログラミングの重要性を学習できるプログラム
子供からお年寄りまで色々な活用方法があり、みんなが使用できるこのOriHimeは本当にすごいと思います。
こどもプログラミングは、我が子に体験させたいです!
OriHime号☆
私がOriHimeに乗り、パイロット仲間のさえちゃんが車を操縦!
子どもたちに大人気
一緒に鬼ごっこしたよ
椅子の下を走ったり、まるでリアルマリオカートのOriHime目線にテンション上がったのは、私達おとな
(●︎´艸`)
子どもたちと鬼ごっこ出来るなんて嬉しかったなぁ#OriHime pic.twitter.com/iKGEZ5ZyI3— みかりん (@mikarinnomahou) 2019年2月25日
船橋市の大穴中学校で、OriHimeで介護福祉の授業に参加。1年生の生徒さま約150名の前でお話する機会を頂きました。大勢の人の前でお話するのは初めてで、それでも拙い私の話をみなさん真剣に聞いてくれました。その後、先生が送ってくださったお手紙と生徒さまたちの感想は宝物です。 #OriHime pic.twitter.com/CObZ6umavS
— さえ (@Saepochaco) 2019年3月3日
こちらが、NIN_NINという、ボディシェアリングをコンセプトとしたロボットです。オリィ研究所も共同で開発しました。
他には、バリアフリーマップ「WheeLog!」の開発に携わっています。
こんなにも人々の役に立つ仕事をされていて、吉藤オリィさんがどれだけすごい方なのかと改めて思いました。
吉藤オリィの黒い白衣が気になる!
吉藤オリィさんを調べていると、この黒い白衣にも秘密がありました。
吉藤オリィさんが毎回着ている洋服のトレンチコートのような服は、なんと黒い白衣!
特注で作られているそうです。しかも黒い白衣歴が10年以上も。
黒い白衣を12年着てみて良かったこと。
1.気分がいい
2.服に悩まなくていい
3.変な勧誘がこない
4.すぐ発見してもらえる
5.面白い変人ばかり友達になる
6.警察も友達になる
7.古い考えの人がよってこない
8.10年前に会った人が覚えてくれている
9.寒暖に強くなる
10.気分がいい pic.twitter.com/5e720SYWXw— 吉藤オリィ@新著書「サイボーグ時代」発売中 (@origamicat) 2018年2月24日
逆に、黒い白衣を着ていて悪かったこととして以下の点もあげられていました(笑)
悪かったこと。
1. 一時的に(18歳の時)親が悲しい顔をした
2. 一時的に友達がいなくなった
3. 一時的に職務質問受けまくった
4. 完全オーダーメイドで金がかかる
5. 夜中、車にぶつかられた(軽く)
6. バイクのマフラーで溶けた
7. 脱ぐと友人から認識してもらえない
引用元:ツイッター
服に悩まなくていいのは、わかります(笑)
この黒い白衣を着ていないと、友人から認識してもらえないがおもしろいですね。拝見してみたいです!
黒い白衣は、天皇陛下に研究を説明された時、友人の結婚式や首相官邸に呼ばれた時、レッドカーペットを歩くときもこの黒い白衣だったそうです。
しかもこの黒い白衣、とっても便利にできているみたいですよ。
秘密はポケットです。
ポケットがたくさんついているのが特徴です。内側には、ペットボトルやパソコン、折り紙などがそのまますっぽり入る大きなポケットがあります。腕の部分には、ICカード交通乗車券が入れられるようになっているんですよ。カバンから定期入れに入れたカードを出して、改札にかざす、という行為を1日に何度もするのは、非常に無駄が多い。これなら腕をかざすだけでさっと通れます。
引用元:介護求人ナビ
この黒い白衣、画期的ですね(笑)
時間の無駄を考えた結果なのですね。
たしかに、子供がいたらICカードをどこにしまったのか忘れてしまうことが多々あるし子供のことで精一杯なので、腕の部分は私も欲しいです。折り紙も子供が喜ぶし、このコートを見たら私も我が子も興奮すること間違いなし!
しかし、黒い白衣を作ったきっかけはコミュニケーションが苦手な吉藤オリィさんが、知らない人に話しかけてもらえるようにとツッコミどころを用意した白衣だそうです。
ポケットに折り紙などを仕込んでおき、話しかけてもらえたあとに話せるようにと考えられたそうです。
この発想も、本当にすごい〜!
まとめ
吉藤オリィさんの経歴をまとめてみました。
吉藤オリィさんは本を出版されています。
「孤独」は消せる。
吉藤オリィさんの半生やOriHime開発、孤独の解消に懸ける思いなどが書かれている本です。
サイボーグ時代
1月22日に発売された本です。
吉藤オリィさんの講習会もあるそうです!
講習会情報はオリィ研究所のHPに掲載されていました。
2019年3月8日
分身ロボットOriHime開発者・吉藤オリィ 新刊記念トーク&サイン会
<主催>スタンダードブックストア心斎橋
<場所>スタンダードブックストア心斎橋
スタンダードブックストア心斎橋HP
講習会などは吉藤オリィさんのトークも楽しいらしいです。1度行ってみたいです。
吉藤オリィさんのこれからの活躍が楽しみです!